九州がんセンターは、福岡県がん診療連携拠点病院、医療機能評価認定病院です。

消化器・肝胆膵内科

消化器・肝胆膵内科

外来受診時の注意事項

外来の受付時間は月曜日から金曜日までの午前8時30分から11時までとなっております。

科・スタッフ紹介

消化器・肝胆膵内科は、肝胆膵領域のがん、腫瘍性疾患に対し、診断から治療までを一貫して行なっています。日々、各種内視鏡や超音波診断装置を駆使して、正確な診断と治療に情熱を燃やしています。全国有数のがん専門病院として、新しい抗がん剤、分子標的治療薬、ワクチン療法などを使用し、手術不能な消化器がん(肝臓がん・膵臓がん・胆道がん)の治療や臨床試験にも積極的に取り組んでいます。

肝胆膵領域のがんは、進行が速く、難治がんの代表格です。例えば、肝臓がんは、たとえ一旦、根治治療が終了しても、1年再発率が20%、10年再発率は100%と言われますし、胆道や膵臓のがんは、診断時点で、すでに根治治療が出来ない進行がんであることがほとんどです。このような疾患を持たれた患者さんと向き合い、どういう治療方法が選択されても、「出来るだけ長生きを目指す治療を行いましょう」というスタンスで、我々一同、診療に臨んでいます。人生には限りがあります。しかし、病気になられたことをきっかけとして、今後の人生が、可能な限り、充実したものであるべく、一緒に考え、これからの一日一日が、かけがえのないものになるよう、医療を行う者として、少しでも手助けできれば何よりだと、考えています。

当科に来院される患者さんの特徴について、少し説明しましょう。新患患者さんの大部分が、肝臓がん、膵臓がん、胆管がんの患者さんで、他院からの紹介です。全身状態が、すこぶる良好で、ほとんど自覚症状がないにも関わらず、かなり病状の進行された患者さんが、少なくありません。九州各県および山口県等、遠方からの来院者が多いのも、特徴の一つです。

我々は、このような患者さんに対して、どうしたら現代の最前の医療を提供出来るのか、日々考え、日々悩み、日々協力して、診療を行っております。手術、放射線、化学療法(がんの三大治療)は、もちろんの事、肝臓移植、重粒子線、治験、など、ありとあらゆる可能性を考え、積極的治療の提供を行っています。

三大治療に関しては、カンファレンスを通じて、消化器外科、放射線科との話し合いにより、最適な治療は何か、その組み合わせに関しても絶えず模索していきます。肝臓移植や重粒子線治療など、当院では、出来ない治療も、その適応があると考えられれば、その専門病院への紹介を行っています。

保険適応のない、あるいは承認の降りていない新薬については、治験という形で、使用が可能となる方もいらっしゃいます。近頃では、患者さん自ら治験参加を希望される方も増えてきました。

遠方からの患者さんに対しては、相談支援情報センターを通して、その地域の基幹病院、中核病院と連携しつつ、治療を行っております。

がん治療においては、患者さん自身の闘病意欲と全身状態(QOL)が、極めて大切です。しかし、決して無理な治療があってはなりません。内科も外科も患者さんと、絶えずコミュニケーションを取りながら、患者さんの気持ちに応じた、柔軟な姿勢で、対応しております。近頃、「がん治療においては、無症状の時期から、緩和ケアチームが介入していく方が、患者さんの生活レベルの向上と生存期間の延長が認められる」という論文が散見されます。患者さんの自覚症状を第一に考え、がん治療の開始と同時に、がん性疼痛の除去などを含めた症状緩和治療も積極的に行っています。

医師だけでなく、看護師、緩和ケアチーム、臨床心理士、薬剤師、臨床試験コーディネーター、メディカルソーシャルワーカー、管理栄養士、理学療法士による多職種のチームで診療に当たっていきます。

がんは進行する病気です。その進行に伴って、患者さんの全身状態は、段々とおちていきます。抗がん剤治療の継続が、逆に患者さんに苦痛のみを与え、全身状態の悪化に拍車をかけ、逆に命を縮めてしまうこともよくあります。抗がん剤治療をやめた後、逆に元気になり、半年も1年も生きられる方が少なくありません。我々は、進行期においては、がん末期になる前に、患者さんにホスピス(緩和ケア病院)への面談や在宅医療についての段取りを、相談支援情報センターの協力のもと勧めるよう心がけています。そして残された人生を有意義に、穏やかに暮していけるよう配慮しています。ホスピスとの併診も少ないことではありません。病院で生まれ病院で亡くなる時代ですが、家で生まれ家で亡くなりたいと思っていらっしゃる患者さんの気持ちもしっかり受け止めて行きたいと思っています。

内科医の本分は、豊富な知識と経験に裏打ちされた高い診断能力により、患者さん方を、理想的な治療の方向へ導いていくことにあると考えています。しかし、それぞれの医師は、皆、個性的で、知識の豊富さや経験、技量など、様々です。皆様に安心、信頼できる医療を提供するために、グループ、チーム医療を心がけております。一人の患者さんに、検査や各種処置、手術、病棟での回診などを通して、出来るだけ複数の医師が関わっていく姿勢でいます。医師同士、あるいは看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床試験コーディネーター、理学療法士、検査技師、など、他職種間で、日頃からコミュニケーションを取り合い、笑顔の豊富な、明るい職場づくり、環境づくりにも、留意しています。

昨年度から今年度にかけて取り組んでいる特徴的な診療、医療業務についてご紹介いたします。
  1.肝がんの地域連携クリティカルパスの運用と、病診連携、病病連携をはかること。
  2.膵がん、胆管がん教室を開催し、難治がんの患者さんに対し、正確でより良い情報を提供すること。
  3.肝胆膵がんドックを、開設し、早期のがん発見に努めること。
  4.肝胆膵のがんを中心とした市民公開講座の開設により、一般市民に対し積極的な啓発活動を行うこと。
 

古川正幸(統括診療部長)

1986年大分医科大学を卒業後、九州大学第三内科に入局。同内科膵臓研究室で消化器病学、膵臓病学、糖尿病学の臨床と研究を行う。1993年からは、内視鏡を利用した胆膵疾患の診断と治療に専念し、1995年重症急性膵炎の研究で医学博士を取得す。2002年からは、アメリカ国立衛生研究所(NIH)で、消化器膵の神経内分泌腫瘍の病理学的研究で渡米。2006年から門司労災病院内科部長を経て、2009年4月に当センターに赴任し、消化器肝胆膵内科医長、2011年4月より現職に至る。

  • 受賞歴:1990年 第21回日本膵臓学会大会奨励賞
  • 資格:日本消化器病学会認定施設指導医、日本消化器病学会専門医
  • 役職:日本消化器病学会評議員

杉本理恵(医長)

1990年九州大学を卒業。九州大学第三内科所属。同内科肝臓研究室で消化器病学、肝臓病学の臨床と研究を行う。1995年から九州大学大学院医学系研究科にて生化学、分子生物学を用いて肝臓で産生される新規レクチン蛋白のクローニング、研究を行い、1999年医学博士を取得す。ラジオ波焼灼療法(RFA)、エタノール注入(PEIT)、肝血管造影、経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)、肝動注療法、食道静脈瘤硬化療法等を手がけ、過去実績はRFA550例、PEIT2000例、PTCD300例等である。臨床における研究テーマは1)進行肝癌の治療選択、転移診断マーカー2)他臓器癌の治療中に増悪するdenovo B型肝炎の対策である。2005年から九州労災病院肝臓内科部長を経て、2009年4月に当センターに赴任し、現職に至る。

  • 資格:日本内科学会教育関連施設指導医、日本肝臓学会指導医、日本消化器病学会認定施設指導医、日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、がん治療認定医

久野晃聖

1991年九州大学を卒業。九州大学第三内科所属。同内科膵臓研究室で消化器病学、膵臓病学、糖尿病学の臨床と研究を行う。1993年から九州大学大学院医学系研究科にて生化学、分子生物学を用いて抗がん剤シスプラチン耐性遺伝子のクローニング、研究を行い、1997年医学博士を取得す。その後、消化器疾患および胆膵疾患の診断と治療に専念し内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による診断、内視鏡的胆管ステント留置術(ERBD)、内視鏡的膵管ステント留置術(ERPD)等の胆膵内視鏡治療を手がけている。2010年から麻生飯塚病院消化器内科診療部長を経て、2011年4月に当センターに赴任し、現職に至る。

  • 資格:日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、がん治療認定医、日本臨床腫瘍学会 暫定指導医

荒武良総

1999年九州大学を卒業。九州大学第三内科所属。同内科肝臓研究室所属。九州大学病院、国立小倉病院内科にて臨床研修後、当センター当科にて2年間主に肝・胆道がんの診療にあたる。その後、原三信病院消化器科で肝・胆道がんを含めた肝疾患一般の診療にあたる。2007年より九州大学大学院医学研究院医化学分野にて、ロイコトリエンB4第一受容体の受容体内在化に関する基礎研究を行う。2012年4月に当センターに赴任し、現職に至る。

田尻博敬

2004年日本医科大学卒業。九州大学第三内科肝臓研究室所属。2年間の臨床研修医を経て九州大学病院で2年間、その後麻生飯塚病院にて4年間肝胆膵分野を専門として臨床を行う。肝臓癌へのラジオ波焼灼療法(RFA)、エタノール注入(PEIT)、肝血管造影、肝動注リザーバー療法、また胆道癌への経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)、経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)、PTCDを介した胆管ステント留置術(ERBDやメタリックステント)を手掛けた。また全身化学療法における中心静脈ポート増設も積極的に行い、胆膵癌への化学療法も行ってきた。学会での主なテーマは進行肝癌への肝動注リザーバー療法、ソラフェニブ治療である。

  • 資格:日本内科学会認定医、日本肝臓学会専門医

下川雄三

2008年九州大学を卒業。関門医療センターで2年間の臨床研修後、九州大学第三内科へ入局し膵臓研究室所属。その後、肝臓・膵臓・胆道内科、福岡東医療センターで胆道・膵疾患を中心に診療。2012年4月より当センターへ赴任し、現職に至る。

診療曜日と担当医

職名氏名専攻分野外来診療日外来診察室:番号
統括診療部長 古川 正幸 消化器病、肝胆膵疾患、糖尿病の診断と治療、非切除膵癌の放射線・化学療法に取り組んでいます。また、胆・膵の悪性腫瘍や総胆管結石による黄疸に対して内視鏡的処置をを行い、患者さんの生活レベル向上に努めています。 水曜、木曜 消化器科 ⑤
医長 杉本 理恵 肝癌に対するエタノール注入、ラジオ波焼灼、進行性肝癌に対するリザーバーからの反復肝動注化学療法、閉塞性黄疸に対する胆管ステントの留置、食道静脈瘤の内視鏡的治療などを行っています。 火曜、木曜 消化器科 ⑤
医師 久野 晃聖 消化器疾患および胆膵疾患の診断と治療に専念し内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による診断、内視鏡的胆管ステント留置術(ERBD)、内視鏡的膵管ステント留置術(ERPD)等の胆膵内視鏡治療を手がけています。 月曜、金曜 消化器科 ⑤ ①
医師 荒武 良総 消化器病、特に肝胆膵疾患の診療を行っています。悪性腫瘍に対しては、抗がん剤治療(化学療法)のみならず、腹部超音波検査機器や各種内視鏡を駆使した最先端の診断と治療に携わっています。 金曜 消化器科 ⑤
医師
田尻 博敬 消化器病、特に肝胆膵疾患の診療を行っています。悪性腫瘍に対しては、抗がん剤治療(化学療法)のみならず、腹部超音波検査機器や各種内視鏡を駆使した最先端の診断と治療に携わっています。 火曜、水曜 消化器科 ① ⑤
医師
下川 雄三 消化器病、特に肝胆膵疾患の診療を行っています。悪性腫瘍に対しては、抗がん剤治療(化学療法)のみならず、腹部超音波検査機器や各種内視鏡を駆使した最先端の診断と治療に携わっています。 金曜 消化器科 ⑤

取扱疾患(症状)

消化器疾患で内科的な治療を必要とするもの。特に、肝臓、胆道系、膵臓の疾患。癌だけでなく慢性C型肝炎、慢性B型肝炎、膵管内乳頭粘液産生腫瘍、総胆管結石等を含めた良性の疾患も扱っています。難治性の膵癌では北部九州地域では有数の患者数、診断、治療実績を上げています。1年間の新患の入院患者数は、肝癌約40例、膵癌約70例、胆嚢または胆管癌約10例となっております。

診療上の特色

各種の癌遺伝子、癌抑制 遺伝子の測定、血中のサイトカインの測定により病態を的確に把握しています。さらに、消化器外科、放射線科との合同カンファレンスにて治療方針を決定し、患者さんと十分話し合った上で、患者さんのためになるような治療法を選択しています。肝臓癌における経皮的エタノール注入療法、ラジオ波凝固壊死療法、進行肝癌に対するリザーバーからの動注化学療法や分子標的薬を用いた全身治療を行っています。また、膵臓癌に対しては、超音波内視鏡下生検等を駆使して、可能な限り病理組織学的な診断(正確な病態把握)を行った後、全身化学療法や放射線を併用した化学放射線療法を行っています。悪性疾患による胆道閉塞(黄疸)に対しては、金属ステントを用いた内瘻化、また2010年からは、悪性消化管閉塞に対しての内視鏡的十二指腸ステント留置術等も行い、早期の癌から末期の癌まで対応できる設備と技術を持っています。今後はこのような緩和内視鏡治療の充実も目指していきます。

外来受付のご案内

新患受付時間 8時30分~11時
休診日 土・日・祝日
年末年始
面会時間 平日 :14時~19時
休診日:11時~19時
外来診療案内はこちら
【情報提供】情報委員会委員長(副院長)
National Hospital Organization Kyushu Cancer Center
九州がんセンター
〒811-1395 福岡県福岡市南区野多目3丁目1番1号
TEL:092-541-3231 / FAX:092-551-4585
交通アクセス お問い合せ